文字サイズ：
配信日付：2014年06月10日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2014/06/10（第122号） ■□ がん政策レター □■ 日本医療政策機構 市民医療協議会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ がん政策情報センター がん政策レターでは、各地の「がん患者アドボケート」による活動やがん対策 の好事例を紹介し、がん医療の“均てん化”を目指します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [1] センター長コラム [2] がん対策レポート [3] インフォメーション [4] がん対策トピックス [5] がん対策ニュース ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [1] センター長コラム ● これまでのご参加、ご支援、誠にありがとうございました。 このがん政策レターは、第122号です。そして、最終号となります。「市民 医療協議会ユニット」と、同ユニットが運営している「がん政策情報センター」 は、6月末をもって閉鎖いたします（日本医療政策機構の医療政策ユニット、 グローバル・ヘルス・センター ユニット等の活動は、従来どおり変更があり ません）。ユニット別の独立採算を取っているのですが、当ユニットの活動資 金がこのタイミングでなくなるため、やむなくの閉鎖となります。これまで、 がん政策情報センターをご活用いただいた方々には、これに伴い活動がストッ プすることをお詫びいたします。この活動にご参加いただいた全国のみなさん、 さまざまなご指導・ご協力をくださった有識者のみなさん、そして多額のご資 金支援をくださった企業、個人の方々へ、改めてスタッフ一同を代表し、感謝 申し上げます。ありがとうございました。 がん政策情報センターは2009年1月にスタートしました（それまでにも、市 民医療協議会でがん対策には関わっていました）。がん政策レターの第1号は 同年10月に出ています。ウェブサイトの「がん政策情報センターとは」のとこ ろに書いてある通りなのですが、やってきた活動の組み立てをここで改めて振 り返らせてください。 ミッションは、「患者・市民が政策立案プロセスを主導することにより、最 上の医療を社会全般に実現すること」でした。最終アウトカム目標は、国のが ん対策推進基本計画のそれと同じに設定しました。すなわち（1）死亡率の削 減（2）生活の質（QOL）の向上（3）安心社会の構築－－です。患者アドボケ ート中心の六位一体の活動がそれに貢献すると考え、私たちの活動内容は、患 者アドボケートを支援することとしました。活動の柱は（1）「がん政策サミ ット」など、六位一体の場の提供（2）メーリングリストの提供など、ネット ワーキングの支援（3）格差データや「都道府県がん対策カルテ」の提供など、 情報収集・提供－－の3本としました。今週ワールドカップサッカーが始まり ますが、サッカーに例えると、アドボケートのみなさんがサッカー選手で、わ れわれはみなさんが実力を十分に発揮できるよう、グラウンドを整備すること を任務とさせていただいたと言えるかもしれません。 アドボケートのみなさんの数々のご活躍は、微力ながら側面支援したものと して大変うれしい限りです。さきごろ開催された「がん政策サミット2014」の 会場では、参加者のアドボカシー活動レポート数十枚が掲示されました。「が ん政策サミット2013」の開催の後には、同サミットで学んだことをどのように 活かしたかのアンケートを行いましたが、行政担当者に会いに行ったなど、た くさんの具体的行動が記載されていました。全国32道府県で制定されたがん対 策推進条例についても、みなさんの活躍がなければこのような広がりは実現で きていなかったでしょう。県の第2期がん対策推進計画には、みなさんの提案 がたくさん盛り込まれていたと思います。 2011年に行った「がんアドボカシーアンケート」にはみなさんの活動に対す る社会からの認知が表れています。患者・家族の政策提言について、「患者・ 家族（n=103）」の97％、「議員（n=89）」の99％、「行政（n=45）」の87％、 「医療提供者（n=263）」の91％が、重要であるとしました。また、提言活動 が成果を生んでいるとしたのは「患者・家族」の57％、「議員」の59％、「行 政」の67％、「医療提供者」の61％に上りました。 「がん対策基本法」の施行と「がん対策推進基本計画」の策定から8年目に なりますが、がん対策の目標はまだまだ達成されていません。がん政策サミッ ト2014の会場では、がん対策基本法の改正が話題になり、がん対策の評価指標 が決まったことが報告されていました。「がん対策はこれからが正念場」との 声もたくさん聞きました。道半ばの活動停止はとても残念ですが、みなさんの 今後の継続的な活動とますますのご活躍に、心よりエールを送りたいと思いま す。 がん政策情報センターのウェブサイトのほとんどの資料は、今後1年間（2015 年6月末まで）は閲覧できますので、ご利用ください。その後も必要になりそ うなデータや情報は、早めにお手元にお取り置きください。このセンター長コ ラムも、全122編バックナンバーがそのときまでは読めます。予算折衝の季節 には予算をテーマにしたものを、データ比較に取り組んでいるときは格差デー タについて書いたものを、アドボカシー活動に取り組むときはそうしたことに 触れている号を、読み返していただければ幸いです。日々、新しいテーマに遭 遇するでしょうが、一方で、多くのテーマは以前からあることの継続的取り組 みの側面があるとも思います。「患者アドボカシーカレッジ」も折に触れて再 読ください。前にお読みになったときとは別の章が気になってくるかもしれま せん。 前回もご紹介しましたが、アドボカシー活動に悩んだときは、国は異なって も同様の悩みを乗り越えてきたポーラ・キムさんのメッセージを読み直すこと で、何かヒントが見つかるでしょう。がん政策サミットに出席された方は、会 場で配布された出席者プロフィール集を座右に備えておいてはどうでしょうか。 「ひとりじゃない」が、ここ数年間、よく聞かれた合言葉のひとつでした。 私ごとで恐縮ですが、日本医療政策機構 の勤務は6月末をもって終えます。 これまでも兼務しておりました東京大学公共政策大学院の医療政策教育・研究 ユニットの業務は継続いたします。いままでみなさんに教わったことを大切に しつつ、これからも何らかのかたちで医療政策に関わり、微力ながら何か貢献 できることがないか探していきたいと思っています。もし何かお手伝いさせて いただけそうなことがあれば、おっしゃってください。今後の連絡は、このメ ールアドレス（ IZN01203@nifty.com ）にお願いします。 これからもお会いできればいいなと思いつつ、節目なので、「みなさん、さ ようなら。ありがとうございました」と言わせてください。お会いできて、本 当によかったです。（センター長 埴岡 健一） 参考サイト >>がん政策情報センター http://ganseisaku.net/ >>日本医療政策機構 http://www.hgpi.org/ >>「がん政策情報センターとは」 http://ganseisaku.net/about.html >>「がん政策情報センター 活動モデル」 http://ganseisaku.net/pdf/about/action.pdf >>「がん政策情報センタープロジェクト 第1期報告書 －患者アドボケートと歩んできた3年間の記録－」 http://ganseisaku.net/report.html >>がん政策サミット2014発表資料 http://ganseisaku.net/gan_summit_detail.html?cid=527 >>がん政策サミット http://ganseisaku.net/gan_summit.html >>「がんアドボカシーアンケート2011」 http://153.122.7.157/pdf/inquest/advocacy_survey2011.pdf >>がん政策レター バックナンバー http://ganseisaku.net/backnumber.html >>患者アドボカシーカレッジ http://advocacy-college.net/ >>ポーラ・キムさんのがん政策サミット2014におけるレクチャー http://ganseisaku.net/files/2014summit/presentation/18_03_paula.pdf >>東京大学公共政策大学院医療政策教育・研究ユニット http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/HPU/index.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [2] がん対策レポート 今回はお休みさせていただきます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [3] インフォメーション ● がん政策レター配信登録メルアドに関して これまで、「がん政策レター」をご愛読いただきまして、誠にありがとうご ざいました。 当レターの終了に伴いまして、皆さまから配信のためにお預かりしておりま したメールアドレス情報は、6月20日金曜日に、日本医療政策機構市民医療協 議会の責任をもって消去させていただきます。ご質問がございましたら、6月 19日木曜日までに、info-gan@hgpi.org までお問い合わせください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [4] がん対策トピックス >>がん情報サービス〔6月6日更新〕 http://ganjoho.jp/public/index.html >>がん患者の支援〔6月6日更新、神奈川県〕 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f417303/p513312.html >>佐賀のがん情報〔6月6日更新、佐賀県〕 http://www.pref.saga.lg.jp/web/kurashi/_1019/gan/top.html >>広島がんネット〔6月5日更新、広島県〕 http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/gan-net/ >>しまねのがん対策〔6月5日更新、島根県〕 http://www.shimane-gan.jp/index.html >>ぎふがんねっと〔6月4日更新、岐阜県〕 http://gifugan.net/ >>福岡県地域がん登録に関する情報〔6月4日更新、福岡県〕 http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/chiikigan1.html >>青森県がん情報サービス〔6月3日更新、青森県〕 http://gan-info.pref.aomori.jp/public/ >>健康推進課がん対策室〔6月3日更新、秋田県〕 http://www.pref.akita.lg.jp/www/genre/0000000000000/1238473618657/index.html >>石川県地域がん情報管理事業（石川県のがん罹患に関する統計）〔6月3日更新、石川県〕 http://www.pref.ishikawa.lg.jp/kenkou/gan-touroku/top.html >>がん検診について〔6月2日更新、千葉県〕 http://www.pref.chiba.lg.jp/kenzu/gan/kenshin/index.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [5] がん対策ニュース >>自然減、11年連続 本県25年人口動態／福島県[6月5日、福島民報] http://www.minpo.jp/news/detail/2014060516118 >>自殺率と出生率が19年連続ワーストになった県[6月5日、読売新聞] http://www.yomiuri.co.jp/national/20140604-OYT1T50173.html >>緩和ケア、病・診連携好事例など参考に提言－推進検討会が始動[6月4日、CBNews] http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140604-00000005-cbn-soci >>「無保険」死がん7割 受診遅れ「手遅れに」 山梨民医連調査 [6月4日、山梨日日新聞] http://www.sannichi.co.jp/local/news/2014/06/04/8.html >>北海道）道内の喫煙率全国1位、4人に1人[6月1日、朝日新聞] http://www.asahi.com/articles/ASG504R65G50IIPE00V.html ※がん対策関連のニュースは下記にまとめて掲載しております。 http://ganseisaku.net/newsclip.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センターでは定期的にメール マガジンを配信しております。 配信の停止をご希望の方は、下記事務局まで、連絡してください。 今後とも当機構の活動へのご支援を何とぞよろしくお願い申し上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ がん政策レター 2014/06/10（第122号） 発行所 ：日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター 発行人／編集長：埴岡 健一 住所 ：〒102-0083 東京都千代田区麹町2-10-10-101 Tel ：03-3222-6532 Fax ：03-3222-6535 E-mail ：gan_newsletter@hgpi.org Web ：http://ganseisaku.net/ http://www.shimin-iryou.org/ Copyright（c） 2014 日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●がん政策レターのバックナンバーは下記URLよりご覧ください。 http://ganseisaku.net/backnumber.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※バックナンバーは発行当時のものを掲載しております。リンク先などが変更になった場合は、該当記事などが表示されないことがありますのであらかじめお断りいたします。
