配信日付:2010年05月04日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――― 2010/5/4(第16号) ■□ がん政策レター □■ 日本医療政策機構 市民医療協議会 ―――――――――――――――――― がん政策情報センター がん政策レターでは、各地の「がん患者アドボケート」による活動やがん対策の好 事例を紹介し、がん医療の“均てん化”を目指します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■今週のレター■ [1]センター長コラム [2]がん対策レポート [3]インフォメーション [4]がん対策トピックス [5]がん対策ニュース ―――――――――――――――――――― [1]センター長コラム ●がん対策とマニフェスト(選挙公約) 7月の参議院議員選挙に向け、各政党のマニフェスト(選挙公約)づくりが佳境に 入っています。たとえば民主党は、ゴールデンウィークの連休明けの5月10日には盛 り込む事項の取りまとめを行う予定ですし、自由民主党はすでに骨子を作成していま す。これから各党は、選挙の公示までに、世論の反応を見ながら、内容を肉付けして いくことになるでしょう。 では、がん対策のことは、各党のマニフェストにどれぐらい入っているでしょう か。いうまでもなく、そこに入ることは、その政策が実現する可能性を高めます。記 載があるか、どのように書かれているか、重要なポイントとなります。 日頃、がん対策や支援に取り組んでおられるみなさんからすれば、がん対策が優先 的な政策として取り上げられていることを、当然のこととして期待されていることで しょう。しかし、各党の従来のマニフェストを読むと、きわめてあっさりとした記 述、あるいはごく一部の側面に関する言及に留まっていたのが事実です。今回のマニ フェストも、そうなってしまう恐れがあります。 マニフェストは、党や議員に届く声を考慮に入れて策定されます。重要な事項で あっても声が挙がらなければ、その必要性が十分に気づかれることがありません。 「大事なテーマだからだれかが声を届けてくれるだろう」と思っても、そうではない かも知れません。実際、一番確実なのは、あなた自身がやってみることです。 例えば、あなたの地元の議員や候補者(あるいは事務所)に「党のマニフェストに がん対策が十分に盛り込まれていますか」「○○の実施は記載されていますか」「こ この書き方は、こういう風にしたほうがいいと思います」といった風に伝えることが できます。 また、個々の地元の候補者たちの公約を確認することも大切です。候補者のウェブ サイトを見ると分かりますが、意外に医療の充実を掲げている人は少ないのです。さ らに、がん対策に触れている場合はもっと減ります。事務所に、「がん対策に関して は、どのように考えていますか」「当選したら、どのようにがん対策に取り組みます か」などと聞くことができます。 逆に、「どんな政策を入れればいいでしょうか」と尋ねられたときの答えを用意し ておくことも大切です。その際は、がん対策推進協議会が全国の患者、現場、地域か らの声を集めて作成した「平成23年度がん対策に向けた提案書~みんなで作るがん政 策~」の「要旨」が参考になります。全国の声を集めて作成した提案書であるため、 あなた個人の訴えではなく、国民の声であり、選挙民の声であるということを論証で きるからです。この「要旨」には、9つの予算措置と2つの改革案が優先すべき施策と して記載されています。忙しい候補者(や事務所)には、簡潔に情報を伝えることが 大切です。ずばり、ひとことで、優先的なことを伝えることが効果的でしょう。一般 に、後になるほど意見を取り入れてもらうことが難しくなりますので、早く伝えてお くことも大切となります。 (センター長 埴岡 健一) ■参考サイト >>「平成23年度がん対策に向けた提案書~みんなで作るがん政策~」の「要旨」 http://www.gan-working.net/pdf/h23proposal_summary_0331_final.pdf (1.6MB) ―――――――――――――――――――― [2]がん対策レポート ●初回退院する3000人に配布が目標、完成披露会参加レポート 入院期間の短縮化が進み、不安を抱えたまま退院する人も少なくありません。患者 や家族、医療提供者から成る「患者発・宮城版 退院時サポートプロジェクト」で は、そうした患者や家族の不安解消を目指し、療養を支援する「退院時サポートキッ ト」を完成させました。2010年3月23日、仙台市内で宮城版退院時サポートキット完 成披露会が開かれ、約80人のがん患者や家族、医療提供者らが、宮城県内で始まった 退院時サポートの話に耳を傾けました。 >>宮城版退院時サポートキット完成披露会参加レポート http://ganseisaku.net/impact/gan_coproduction/reports/20100430.html >>「宮城プロジェクト」のページ http://ganseisaku.net/impact/gan_coproduction/2010/miyagi/miyagi.html ―――――――――――――――――――― [3]インフォメーション ●「地域発:がん対策市民協働プログラム」大阪プロジェクトよりお知らせ がん患者・家族応援イベント「さつき 歌と装いのハーモニー」を開催します。が んに立ち向かう人とその家族の皆さんを元気づけること、そして社会のがんへの関心 をさらに高め、知識情報の普及啓発をすることをめざします。病院アメニティの施設 改善や、便利で快適な療養ウェア・グッズを提案します。会場ロビーでは、情報サイ ト“よくわかる!大阪のがん診療NOW”の体験コーナーや、がん情報展示ブースも開 設します。 対 象:一般(がん患者、家族など) 日 時:5月16日(日)14時00分~16時30分 会 場:ドーンセンター7階ホール(大阪市中央区) 参加費:無料(事前のお申し込みが必要です) >>参加の申し込み、詳細は下記ページよりお願いします http://www.mezasukai.info/info/3636.html >>「大阪プロジェクト」のページ http://ganseisaku.net/impact/gan_coproduction/2010/osaka/osaka.html ―――――――――――――――――――― [4]がん対策トピックス ●がん対策関連情報 >>「がん診療連携拠点病院の整備について」(厚生労働省健康局長通知) (平成22年3月31日一部改正) http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=150891 >>第6回がん診療連携拠点病院の指定に関する検討会議事録 http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=150909 >>平成22年4月22日中央社会保険医療協議会DPC評価分科会資料 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/04/s0422-5.html >>しまねのがん対策(島根県、4月26日更新) http://www.shimane-gan.jp/index.html >>熊本がんサロンの開催(熊本県、4月22日更新) http://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/31/gansaron.html >>みやぎのがん情報ポータルサイト(宮城県、4月20日更新) http://www.pref.miyagi.jp/situkan/gan-portal/top.html ―――――――――――――――――――― [5]がん対策ニュース >>がん・在宅緩和ケア 支援機関リスト 港区作成〔東京新聞、4月26日〕 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20100426/CK2010042602000054.html >>がん患者待望、交流の場開設 府立医大病院にサロン〔京都新聞、4月23日〕 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P20100420000037&genre=O1&area=K1B >>大館市立総合病院に「がん患者サロン」開設〔朝日新聞、4月22日〕 http://mytown.asahi.com/akita/news.php?k_id=05000001004220003 >>初の「熊本がんサロン」に40人〔朝日新聞、4月21日〕 http://mytown.asahi.com/kumamoto/news.php?k_id=44000001004210003 >>「県がん患者連」発足 対策条例制定へ要請行動〔琉球新報、4月19日〕 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-161009-storytopic-1.html >>県がん患者連合を結成 当事者・家族ら網羅〔沖縄タイムス、4月19日〕 http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-04-19_5861/ >>室蘭でリレーフォーライフ・シンポジウム開かれる〔室蘭新報、4月18日〕 http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/04/18/20100418m_01.html >>那覇市がんケアサロン常設へ 県内初、患者や家族ら支援〔琉球新報、4月16日〕 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-160907-storytopic-1.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センターでは定期的にメール マガジンを配信しております。 配信の停止をご希望の方は、下記事務局まで、連絡してください。 今後とも当機構の活動へのご支援を何とぞよろしくお願い申し上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ がん政策レター 2010年5月4日号(第16号) 発行所 :日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター 発行人 :埴岡 健一 編集長 :湯澤 敦子 グレイス 住所 :〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町2-5-3 Tel :03-5614-7796 Fax :03-5614-7795 E-mail:gan_newsletter@healthpolicy-institute.org Web :http://ganseisaku.net/ http://www.shimin-iryou.org/ Copyright(c) 2010 日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●がん政策レターを購読ご希望の方は下記アドレスに連絡ください。 gan_newsletter@healthpolicy-institute.org ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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