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[がん政策レター 2010/6/15 (第19号)] 「働き世代のがん患者・体験者に対する就労・雇用支援プロジェクト」参加レポート

配信日付:2010年06月15日

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――――――――――――――――――        2010/6/15(第19号)
■□   がん政策レター   □■         日本医療政策機構 市民医療協議会
――――――――――――――――――        がん政策情報センター
                
がん政策レターでは、各地の「がん患者アドボケート」による活動やがん対策の好
事例を紹介し、がん医療の“均てん化”を目指します。

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■今週のレター■

[1]センター長コラム
[2]がん対策レポート
[3]インフォメーション
[4]がん対策トピックス
[5]がん対策ニュース

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[1]センター長コラム

●「がん難民を作らない」と、国立がん研究センターが宣言

 このメールマガジンの読者はおそらく“がん難民”という言葉をご存じでしょう。
がん治療の過程において、これまで治療していた医療機関から「ここで、あなたにで
きる治療は、これで一段落です。次の病院を探してください」と言われるなど、どこ
の医療機関にかかればいいのか分からない状況に陥ってしまう患者さんのことを意味
します。
 
 日本では現在、「がん診療連携拠点病院(以下、がん拠点病院)制度」が実施さ
れ、地域ごとに、がん拠点病院を中心として面的な診療体制を整えることが義務づけ
られています。しかし、実態は、がん拠点病院にかかっていた患者さんが“がん難
民”になっていることも多かったのです。そして、がん診療の模範を示すべき国立が
ん研究センター(旧・国立がんセンター。2010年4月の独立行政法人化に伴い名称変
更。以下、がん研究センター)が、実はたくさんの“がん難民”を生んでいる張本人
とも言われていました。

 ところが、このほどがん研究センターが、「がん難民を作らない」と宣言をしたの
です。10年6月の組織改正に伴い、組織の理念と使命、新たな取り組みなどを発表し
ましたが、理念は「All Activities for Cancer Patients(職員の全ての活動はがん
患者の為に!)」とし、8項目列挙した使命の筆頭に「がん難民を作らない」を置い
たのです。4月から理事長としてトップに就任した嘉山孝正さんは、「しっかり看取
りもしていく。他の病院が受け入れにくいような患者さんを、率先して受け入れてい
く」と語っています。

 「新生国立がん研究センターの新たな取り組み」と称する資料も公表されました。
そこでは、(1)がん専門相談員による相談支援センター(2)「がん対話外来(新しい形
のセカンドオピニオン外来)」の開設(3)治験情報の発信(4)国立がん研究センターな
どでしか行えない最新医療の紹介(5)治療成績の公開――が並んでいます。

 相談支援センターは従来からありましたが、より患者さんの役に立つように充実さ
せるとのこと。がん対話外来は、専門医などの専門家と看護師が一緒に話を聞く方式
にするそうです。これまで、がん研究センターが患者さんの支援に熱心というイメー
ジはなかっただけに、大きな方針変更です。嘉山さんは「相談と苦情から政策を作
る」とも言います。相談と苦情に個別対処するのみならず、そこから全国各地で役立
ちそうな対策を見つけて、厚生労働省など行政に提案していくというのです。

 がん研究の強化や治療技術の開拓のみならず、患者中心の姿勢を前面に打ち出すと
宣言したがん研究センターが、これからどんな実践をしていくか注目していきたいも
のです。(センター長 埴岡健一)


■参考サイト

>>国立がん研究センターの理念・使命
http://www.ncc.go.jp/jp/about/mission.html

>>新生国立がん研究センターの新たな取り組み
http://www.ncc.go.jp/jp/information/new_action.html

>>「国立がんセンターは必要か “がん難民”を生んだ張本人?」(がんナビ)
http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/report/0109rep_ncc01.html


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[2]がん対策レポート

●「がんと一緒に働こう!~治療を受けながら働くコツ~全国キャラバンがスタート

 がんになっても今まで通り働き続けたいと願っているのに、降格や配置換え、退職
を余議なくされる人は少なくありません。そんな体験者の一人である桜井なおみさん
らが、全国キャラバンのオープニングとして、2010年5月1日のメーデーに、東京で就
労問題フォーラム「がんと一緒に働こう!~治療を受け続けながら働くコツ~」を開
催しました。今回のフォーラムは、当日本医療政策機構が実施する2010年度「地域
発:がん対策市民協働プログラム」のひとつ、「働き世代のがん患者・体験者に対す
る就労・雇用支援プロジェクト」の一環として開かれたものです。約180人が来場
し、がん患者が直面している就労問題の打開策を探りました。

>>働き世代のがん患者・体験者に対する就労・雇用支援プロジェクト参加レポート
http://ganseisaku.net/impact/gan_coproduction/reports/20100604_report.html


■参考サイト

>>働き世代のがん患者・体験者に対する就労・雇用支援プロジェクト
http://ganseisaku.net/impact/gan_coproduction/2010/zenkoku/zenkoku.html

>>キャンサー・ソルーションズ「Canなび」
http://kibou.jp/csr.html


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[3]インフォメーション

●「地域発:がん対策市民協働プログラム」静岡プロジェクトよりお知らせ

 静岡プロジェクト「子育て世代の女性特有がん 検診受診率向上プロジェクト」で
は、学習講座『ぴっぴの家庭の医学 ~専門家編~』を開催します。
 助産師・保健師・看護師の方などを対象に、乳がん検診を通じて、子育て中の母親
やその家族の健康管理の方法を、母親たちの視線で学びます。

対象:助産師・保健師・看護師など専門家の方
日時:7月2日(金)19時00分~21時00分
会場:浜松市子育て情報センター
講師:吉田 雅行氏(聖隷浜松病院 乳腺科部長)
参加費:無料

>>参加の申し込みや、詳細については下記ページをご参照ください。
http://npo.hamamatsu-pippi.net/project/ganpro/kateinoigaku.html

>>「子育て世代の女性特有がん 検診受診率向上プロジェクト」のページ
http://ganseisaku.net/impact/gan_coproduction/2010/shizuoka/shizuoka.html


●「地域発:がん対策市民協働プログラム」全国プロジェクトよりお知らせ

 全国プロジェクト「働き世代のがん患者・体験者に対する就労・雇用支援プロジェ
クト」では、就労問題フォーラム「がんと一緒に働こうin神戸~治療を続けながら働
くコツ~」を開催します。
 働き盛りのがん経験者が遭遇する心の問題に焦点をあて、様々なステークホルダー
が「がんのメンタルヘルス」についてディスカッションを行います。

対象:一般
日時:7月4日(日)13時00分~16時15分
会場:日本イーライリリー本社1Fセミナールーム(最寄駅:三宮)
参加費:1,500円(当日テキスト代含む)

>>参加の申し込みや、詳細については下記ページをご参照ください。
http://cancernet.jp/csr/A4CSR_0704.pdf

>>「働き世代のがん患者・体験者に対する就労・雇用支援プロジェクト」のページ
http://ganseisaku.net/impact/gan_coproduction/2010/zenkoku/zenkoku.html


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[4]がん対策トピックス

●がん対策関連情報

>>第13回がん対策推進協議会資料
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=152153

>>第12回がん対策推進協議会議事録
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=152155

>>大阪府部局長マニフェスト(健康医療部長マニフェスト) (大阪府 6月4日掲載)
http://www.pref.osaka.jp/kikaku/manifesto/06-22.html
 
>>受動喫煙防止対策の実施状況調査結果 (鹿児島県 6月8日掲載)
http://www.pref.kagoshima.jp/kenko-fukushi/kenko-iryo/kenko/tabakotou/tabako/zyudoukituentyousa.html
 

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[5]がん対策ニュース

>>子宮頸がんワクチン接種 川越市 公費助成の方針(東京新聞、6月10日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20100610/CK2010061002000095.html
  
>>早期発見・予防で健康な体/神戸(朝日新聞、6月9日)
http://mytown.asahi.com/hyogo/news.php?k_id=29000001006090003
 
>>受動喫煙防止条例の施行から2カ月、客が減ったホテルのバーも/神奈川県内(神奈川新聞、6月7日)
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1006060013/
  
>>小線源手術並み効果  子宮がんの5年生存率3倍(読売新聞、6月6日)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shimane/news/20100606-OYT8T00083.htm
 
>>がん、保険診療を無料化…東京都日の出町(読売新聞、6月4日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=26158
 
>>「歩きたばこ」やめよう! 路上喫煙禁止で甲府市が条例案(産経新聞、6月4日)
http://sankei.jp.msn.com/region/chubu/yamanashi/100604/ymn1006041323001-n1.htm
 
>>乳がん、子宮頸がんは無料券で早期検診を 千歳、恵庭市が配布 特定年齢の女性対象(北海道新聞、6月3日)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/sapporo/234949.html
 
>>子宮頸がん:予防ワクチン接種に助成--えびの市 /宮崎(毎日新聞、6月3日)
http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20100603ddlk45040461000c.html
 

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日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センターでは定期的にメール
マガジンを配信しております。
配信の停止をご希望の方は、下記事務局まで、連絡してください。
今後とも当機構の活動へのご支援を何とぞよろしくお願い申し上げます。

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がん政策レター 2010年6月15日号(第19号)

発行所	:日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター
発行人	:埴岡 健一
編集長	:湯澤 敦子 グレイス

住所	:〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町2-5-3
Tel	:03-5614-7796
Fax	:03-5614-7795
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