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[がん政策レター 2011/02/08(第36号)]がん難民をなくすために拠点病院の指定要件見直しへ

配信日付:2011年02月08日

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2011/02/08(第36号)
■□   がん政策レター   □■  日本医療政策機構 市民医療協議会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ がん政策情報センター

がん政策レターでは、各地の「がん患者アドボケート」による活動やがん対策の
好事例を紹介し、がん医療の“均てん化”を目指します。

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■今週のレター■

がん政策レターでは、各地の「がん患者アドボケート」による活動やがん対策の
好事例を紹介し、がん医療の“均てん化”を目指します。

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英文組織名変更に伴い、メールアドレスも変更になりました。今号より、
「 gan_newsletter@hgpi.org 」のアドレスで送信させていただきます。
詳細は、インフォメーション欄をご確認ください。


[1]センター長コラム
[2]がん対策レポート
[3]インフォメーション
[4]がん対策トピックス
[5]がん対策ニュース

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[1]センター長コラム

  ●緩和ケアや相談支援など、地域の好事例を共有したい

 今回は、地域発の好事例について書いてみます。このところ、広島、長崎、沖縄の
モデルケースに触れる機会がありました。きっと、全国どこでも参考になることが含
まれていると思います。

 1月28日、国の第17回がん対策推進協議会が開催されました。テーマは、「がん診
療連携拠点病院制度について」。3人の参考人が発表を行いましたが、その一人が広
島県庁の担当者でした。広島県では、乳がん、肺がんなどの5種類のがんについて部
位別に、「検診から精密検査、集学的治療、術後治療・経過観察まで一貫した診断・
治療体制」をつくるべく、「がん医療ネットワーク」を形成しています。患者にとっ
て切れ目がない、地域の医療資源配置を最適化する--などを狙った取り組みです。
一朝一夕に成果が出るものではなく、粘り強い活動が必要でしょうが、大いに注目す
べき事例だと感じます。

 1月30日には、「緩和ケア普及のための地域プロジェクト(厚生労働科学研究 が
ん対策のための戦略研究)」の報告会がありました。2008~10年度の3年間、4つの地
区(長崎県長崎市、静岡県浜松市、千葉県柏市、山形県鶴岡市)において、在宅緩和
ケアの推進策を打ち、どんな対策や活動が有効かを探るというもの。3年間のプロ
ジェクトの終了にあたり、4つの地区から関係者が集まり、総括と共有が行われまし
た。なお、今後、2年間、プロジェクトのフォローアップが行われます。

 長崎市では、在宅看取り率が2005年の7.3%から09年は10.1%に上昇しました。長崎
の取り組みで注目されるのは、在宅医療と看取りを行う診療所の医師が、がん診療連
携拠点病院で開かれる緩和ケアカンファレンスに参加し、患者さんの症例検討を共に
行っていることです。そして、拠点病院の医師と診療所の医師が、在宅移行の可能性
がある患者さんのベッドサイドに一緒に出向いて、話をすることも取り入れていま
す。発表会では、4つの地区で行ったのと同様のプロジェクトをその他の地域で再現
することが可能かという話題も出て、「年間1000万円の費用があり、事務員2人の事
務局をおけば、できるのではないか」との見解が示されていました。

 2月4日には、「沖縄県がん診療連携協議会」に出席してきました。この協議会には
7つの部会がありますが、部会が自主的に活動目標を設定し、自己評価もしていま
す。このたび、部会が2011年度の活動の予算も自主的に立てて、発表をしました。部
会から県予算の要望などの案も出されることもあります。県庁からは、11(平成23)
年度のがん対策予算の説明がありました。「(県全体をカバーする)地域統括相談支
援センター設置事業」に868万9000円、「患者必携 沖縄地域版」の作成・配布に538
万4000円が予定されていることが注目されます。6日には、琉球大学がんセンターと
沖縄県がん患者会連合会の共催で、「第7回沖縄県がん対策に関するタウンミーティ
ング」が開かれました。患者関係者の他に、県議会議員3人、県庁がん対策担当者2人
など、合計約50人が集まりました。経済的負担など、患者さんが直面している問題と
その解決策を、3つのグループに分かれて議論しました。それぞれのグループに県議
会議員と県庁職員が入って、共に考えている光景には感銘を受けました。離島から来
た患者さんの訴えに、議員や県庁職員が真摯に答えていたのも印象的でした。

 広島、長崎、沖縄の好事例を見てきましたが。こうしたモデルは、全国各地で誕生
しているはずです。共有し、全国に広めていくことが、急がれますね。(センター長 
埴岡 健一)

■参考サイト
>>第17回がん対策推進協議会(資料)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011b2n.html

>>第17回がん対策推進協議会 広島県発表資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011b2n-att/2r98520000011bcc.pdf

>>広島県がん医療ネットワーク
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/gan-net/byouin/byouin1.html#byouin1b

>>緩和ケア普及のための地域プロジェクト(厚生労働科学研究 がん対策のための戦
略研究)
http://gankanwa.jp/

>>緩和ケア普及のための地域プロジェクト(長崎地区)
http://gankanwa.jp/region/nagasaki/

>>長崎県相談支援センター
http://www.kanwa-nagasaki-ncma.jp/

>>緩和ケア普及のための地域プロジェクト 一般のかた向けツール・資料
http://gankanwa.jp/tools/public/

>>沖縄県がん診療連携協議会
http://www.okican.jp/

>>沖縄県がん診療連携協議会 タウンミーティング
http://www.okican.jp/detail.jsp?id=21762&menuid=6372&funcid=1


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[2]がん対策レポート

●がん難民をなくすために拠点病院の指定要件見直しへ

 第17回がん対策推進協議会が、2011年1月28日、東京千代田区で開かれ、前回に引
き続き、がん診療連携拠点病院(以下、拠点病院)をテーマに集中審議を行いまし
た。拠点病院の指定要件を3つのタイプに分類する案も浮上しています。また、患者
関係委員が独自に実施した訪問調査で拠点病院の問題点を指摘しました。

>>第17回がん対策推進協議会
http://ganseisaku.net/practices/reports/domestic/gan_kyougikai/17.html

>>第16回がん対策推進協議会
http://ganseisaku.net/practices/reports/domestic/gan_kyougikai/16.html

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[3]インフォメーション

●がん患者意識調査2010年 集計結果をまもなく発表

  「がん患者意識調査2010年」に多大なるご協力をいただきありがとうございまし
た。皆さまからお寄せいただいた回答は1400件を超え、昨年同様、大規模なアンケー
ト調査となりました。改めまして御礼申し上げます。
  
  現在、アンケート集計・分析を行っています。2月中旬にはプレスリリースの形で
結果をご紹介いたしますので、どうぞご期待ください。

>>2009年 がん患者意識調査
http://ganseisaku.net/impact/reports/gan_ishiki_2009/


●日本医療政策機構の英文名称、ミッションの変更について

 日本医療政策機構は、市民主体の医療政策の実現を目指す民間のシンクタンクとし
て活動を始め、今年で7年目を迎えました。国民が真に必要とする医療を実現するた
めには、幅広いステークホルダーを巻き込み、政策の選択肢をオープンに議論し、責
任ある決定をする成熟した民主主義のプロセスの確立が不可欠である、との考えのも
とに、活動を展開してまいりました。

 設立以後、医療政策をめぐる状況は大きく変化し、少子高齢化の進行により、社会
構造の変化が求められる中、慢性疾患対策、地域医療、医療費の支払制度などの課題
に対し、分野横断的な取組みを視野に入れた「Health Policy (健康・医療政策)」が
求められています。これらの課題は、国境を越えた共通課題でもあり、少子高齢化に
直面する先進国、感染症から慢性疾患の広がりと疾病構造の変化がおこる新興・途上
国との協力を通じ、グローバル社会の一員として、世界の健康・医療課題への取組み
が重要となっています。

 このように医療政策をとりまく環境が従来の医療の枠組みから拡大・発展している
中、日本医療政策機構は、これまでの取組みを更に推進し、グローバルな社会の現状
に則した活動を展開すべく、機構の英文名称及びミッションを変更いたしました。
フェアで健やかなグローバル社会の実現を目的とし、健康・医療政策に焦点をあてた
グローバルな政策提言をすべく、分野横断的なステークホルダーを結集した議論を更
に推進してまいります。

 ○英文名称の変更
(旧)Health Policy Institute, Japan
(新)Health and Global Policy Institute
※NPO法人の日本語名称は「日本医療政策機構」のまま変更ございません。

>>日本医療政策機構 ミッション
http://www.hgpi.org/mission.html


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[4]がん対策トピックス

●「がん部位別死亡改善率 10年改善率(1998-2008年)」を掲載しました

 1998年から2008年の10年間の都道府県別のがん部位別死亡改善率(11種類)を掲載
しました。この改善率を参考に、数年間のデータを比較することで、自分が住んでい
る地域の部位別死亡率の改善状況を知って、アドボカシー活動に役立ててください。

>>がん部位別死亡改善率 10年改善率(1998-2008年) 胃がん
(この他にも結腸がんなど10種類がございますので、あわせてご参照ください)
http://ganseisaku.net/gap/data/gan/prefectures/buibetsukaizenritsu/stomach-improvement/1998-2008/all.html

>>がん部位別死亡率 2009年 胃がん
http://ganseisaku.net/gap/data/gan/prefectures/buibetsu/stomach/


●パブリックコメント

>>「秋田県がん対策推進計画アクションプラン(案)」に関する意見募集(パブリッ
クコメント)の実施について
http://www.pref.akita.lg.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1296624286952&SiteID=0

>>「大阪府がん対策推進条例(仮称)」に対する府民意見等の募集について(大阪府議
会、2月1日掲載)
http://www.pref.osaka.jp/gikai_giji/kaikaku/public-comment.html


●がん対策関連情報

>>第17回がん対策推進協議会資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011b2n.html

>>第2回小児がん専門委員会の開催について
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011h8p.html

>>第2回がん研究専門委員会の開催について
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011he5.html

>>第2回緩和ケア専門委員会の開催について
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011hja.html


>>がんに関するイベント情報を更新しました。(北海道、2月2日更新)
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/kak/gantaisakujyouhou

>>しまねのがん対策(島根県、2月2日更新)
http://www.shimane-gan.jp/index.html

>>高知県がん診療連携推進病院の指定に関する要綱の制定(意見公募期間 平成23
年2月1日から2月14日)(高知県、2月1日掲載)
https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/130401/cancer-suisinhp-ikenkoubo.html

>>みやぎのがん情報ポータルサイト(宮城県、2月1日更新)
http://www.pref.miyagi.jp/situkan/gan-portal/top.html

>>がんに関する医療(愛媛県、1月31日)
http://www.pref.ehime.jp/h20180/gan_iryou/index.html

>>山梨のがん情報(山梨県、1月27日更新)
http://www.pref.yamanashi.jp/kenko-zsn/seizinhoken/ganjyouhou.html


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[5]がん対策ニュース

>>家族も暮らせる小児がん患者施設 神戸に開設へ〔神戸新聞、2月2日〕
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003778902.shtml

>>タクシー禁煙:県内全域に /長崎〔毎日新聞、2月2日〕
http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20110202ddlk42040440000c.html

>>所得低いとがんの死亡リスク高まる〔医療介護CBニュース、2月1日〕
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110201-00000002-cbn-soci

>>2月議会、7日に開会 代表質問は9・10日〔毎日新聞、2月1日〕
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20110201ddlk26010506000c.html

>>中心部、歩きたばこダメ きょう条例施行 /高知〔毎日新聞、2月1日〕
http://mainichi.jp/area/kochi/news/20110201ddlk39040661000c.html

>>「顔の見える連携」が緩和ケア普及のカギ〔医療介護CBニュース、1月31日〕
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110131-00000002-cbn-soci

>>がん対策推進協で「たたき台」案〔医療介護CBニュース、1月28日〕
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110128-00000004-cbn-soci

>>たばこ増税 喫煙補導激減 昨年10~12月〔沖縄タイムス、1月28日〕
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-01-28_14021/

>>がん患者の就労問題 雇用維持へ支援組織が発足へ〔産経新聞、1月27日〕
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110127/bdy11012707420018-n1.htm

>>喫煙所移設市が要求 仙台駅西口「煙たい」苦情絶えず〔産経新聞、1月26日〕
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110126/myg11012602250002-n1.htm

>>「協力病院」独自に指定 4拠点バックアップ〔千葉日報、1月24日〕
http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/politics_economy_kiji.php?i=nesp1295832344

>>介護・医療の現場で 「医療難民」も流入/千葉〔毎日新聞、1月24日〕
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110124ddlk12040125000c.html

>>医療と介護の連携に向け、検討事項を整理〔医療介護CBニュース、1月21日〕
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110121-00000018-cbn-soci

>>がん発見時の行動を図で紹介〔中国新聞、1月20日〕
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201101200212.html

>>新年度から統一「地域連携クリティカルパス」推進〔朝日新聞、1月19日〕
http://www.asahi.com/health/news/TKY201101190225.html


※がん対策関連のニュースは下記にまとめて掲載しております。
http://ganseisaku.net/newsclip/


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 前号(第35号)のセンター長コラムの一部に誤記がございました。最後から2つ目
の段落の「(6)「緩和ケアを向上させる」(03年4月4日)」は「(6)「緩和ケアを
向上させる」(03年4月4日)--などがあります。」の誤りでした。訂正してお詫び
いたします。

>>第35号 バックナンバー
http://ganseisaku.net/impact/mailmagazine/gan_/0035.txt


※がん対策関連のニュースは下記にまとめて掲載しております。
http://ganseisaku.net/newsclip/


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日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センターでは定期的にメール
マガジンを配信しております。
配信の停止をご希望の方は、下記事務局まで、連絡してください。
今後とも当機構の活動へのご支援を何とぞよろしくお願い申し上げます。

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がん政策レター 2011年02月08日号(第36号)

発行所	:日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター
発行人	:埴岡 健一
編集長	:湯澤 敦子 グレイス

住所	:〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町2-5-3
Tel	:03-5614-7796
Fax	:03-5614-7795
E-mail	:gan_newsletter@hgpi.org
Web	:http://ganseisaku.net/
	 http://www.shimin-iryou.org/

Copyright(c) 2011 日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター
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