1. ホーム > 
  2. メールマガジン バックナンバー > 
  3. [がん政策レター 2009/11/17(第4号)] 診療報酬改定で、がん対策の推進を

[がん政策レター 2009/11/17(第4号)] 診療報酬改定で、がん対策の推進を

配信日付:2009年11月17日

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

――――――――――――――――――        2009/11/17(第4号)
■□   がん政策レター   □■         日本医療政策機構 市民医療協議会
――――――――――――――――――        がん政策情報センター
                
がん政策レターでは、各地の「がん患者アドボケート」による活動やがん対策の好
事例を紹介し、がん医療の“均てん化”を目指します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今週のレター■

[1]センター長コラム
[2]がん対策レポート
[3]インフォメーション
[4]がん対策トピックス
[5]がん対策ニュース

――――――――――――――――――――

[1]センター長コラム

●診療報酬改定で、がん対策の推進を
 
 10月30日の中央社会保険医療協議会(中医協)診療報酬基本問題小委員会は、
今後の主な検討項目例として22項目を列挙しました。その一つに、がん医療が入
っています。がん対策の推進には、「良いがん診療」を実施した際に医療機関の
採算が取れるよう、診療報酬を拡大することが欠かせません。前回の改定では、
外来化学療法、放射線療法、緩和ケアなどに一定の手当てがされましたが、まだ
まだ不十分です。たとえば、入院化学療法、がん難民を生じさせないような医療
機関の間の連携など、対応が必要な領域がたくさん残っています。
 
 一方、診療報酬を増やすには財源が欠かせません。ところが、健康保険の財政
も急激に悪化しています。国の資金(税金)か保険料か、負担のあり方も考えて
いく必要があります。そんななか、日本の健康保険の約4分の1を占める「協会
けんぽ(全国健康保険協会)」が、このほど加入者にアンケートを実施し、その
結果が公表されました。そこから、興味深いデータを一つご紹介します。医療サ
ービス水準と負担に関する設問に対し、「サービス水準が維持・向上するなら
負担増はやむを得ない」とする人が、全体の8割を超えたのです。国民の間には、
「医療の質を求め、国民皆保険を守っていこうという考えが強い」と見ることが
できます。

 いま政府が進めているような「事業仕分け」を診療報酬においても実施するこ
とが必要かも知れません。しかし同時に、省いた無駄を配分すべきところに回す
こと、報酬を付けるべきところに付けること、負担増への国民の理解を深めてい
くために医療の内容をより「見える化」していくこと。そうした対応が、欠かせ
ないのではないでしょうか。(センター長 埴岡 健一)

>>「医療と健康保険に関する意識等調査報告書」のページ
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/28983/20091110-201126.pdf

――――――――――――――――――――

[2]がん対策レポート

今回はレポートをお休みさせていただきます。
次回をお楽しみに。

――――――――――――――――――――

[3]インフォメーション

●「がん患者意識調査」、アンケートにご協力お願いいたします。

 がん患者さんやそのご家族を対象としたアンケート調査を開始しました。この
アンケート調査では、がん患者さんやご家族の生の声を集め、それらを集計・分
析し、真の課題や政策意識を客観的に浮かび上がらせることを目的としています。
お一人お一人の声が、がん医療をより良いものにしていくための原動力となりま
す。ぜひとも、アンケートに協力いただけますよう、お願い申し上げます。アン
ケートは専用ウェブページからご回答いただけます。

>>「がん患者意識調査」アンケート専用のページ
http://ganseisaku.net/impact/reports/gan_ishiki_2009/


●「地域発:がん対策市民協働プログラム」大阪プロジェクトよりお知らせ

 「府民へ届け!がん情報サイトの研修会」を開催します。あなたの知りたい大
阪府のがん情報を見つけることができる、がん情報サイトをお知らせします。
対象:がん患者・家族・一般の方(定員100名/お申し込みが必要です)
日時:12月5日(土)午後1時~4時30分
場所:大阪医療技術学園専門学校 3F コンピューター室 

>>「大阪がん医療の向上をめざす会」のページ
http://www.mezasukai.info/info/3191.html


――――――――――――――――――――

[4]がん対策トピックス

●国別の「喫煙率」「たばこ価格」「たばこ税」を掲載しました

 世界164カ国の国別のデータを見ることができます。日本の喫煙率は世界的
に見ても高めであり、たばこ価格は低めであることが分かります。各国の喫煙
率には大きな格差がありますが、その要因として、たばこ価格が影響している
といわれております。
  がん政策情報センターでは、今後もたばこ関連の情報や国別格差を「見える
化」するデータをお届していく予定です。

>>国別の喫煙率 (男性・女性)
http://ganseisaku.net/gap/data/gan/nations/

>>国別のたばこ価格 
http://ganseisaku.net/gap/data/gan/nations/tobacco/price/

>>国別のたばこ税率
http://ganseisaku.net/gap/data/gan/nations/tobacco/tax/


●近畿地方2府5県の「市区町村別のがん標準化死亡比」を掲載しました

 がん標準化死亡比は全国を100として算出しています。がんの格差は都道府県
の間だけでなく、県内の市区町村の間にも存在します。また、がんの種類によっ
て格差に特色があります。例えば今回掲載の大阪府では、がんの種類を問わず115
を超える地域が多くみられます。特に「肝及び肝内胆管がん」では、男女共に府
平均140を超えると同時に200を超える地域も散見され、早急な対策が必要と考え
られます。
 自分の住んでいる地域のがんの現況を知って、アドボカシー活動に役立ててく
ださい。
 次回は、中国地方のデータをお届けする予定です。

>>市区町村別の標準化死亡比
http://ganseisaku.net/gap/data/gan/cities/


●2008年の47都道府県の「がん死亡率」を掲載しました

 2008年の全国平均のがん死亡率は2007年の88.5から1.3ポイント少ない
87.2となりましたが、減少ペースは不十分です。また、都道府県格差は依然と
して大きく存在します。過去のデータも掲載されています。経年比較によって変
化が「見える化」(可視化)できます。地域別の改善度合いに注目することで、
各都道府県におけるがん対策の促進にインパクトを与えていくと思われます。

>>47都道府県のがん死亡率
http://ganseisaku.net/gap/data/gan/prefectures/


●47都道府県の「がん部位別死亡率」を掲載しました

 がんの死亡率は、がん全体だけではなく、部位別にも見ておく必要があります。
部位別死亡率は、都道府県によって大きな格差があるためです。また、都道府県
のがん対策はがん全体だけではなく、部位別のがんを対象に打つことが重要です。
都道府県別に死亡が多いがんが何かを知っておきましょう。今後とも、がんアド
ボカシー活動に役立つデータをお届けしていく予定です。

>>47都道府県のがん部位別死亡率
http://ganseisaku.net/gap/data/gan/prefectures/buibetsu/stomach/


――――――――――――――――――――

[5]がん対策ニュース

>>「埋蔵金」6271億円返納求める(読売新聞、11月12日)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091112-OYT1T01100.htm

>>京都府「がん対策検討会議」初会合(京都新聞、11月9日)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009110900156&genre=A2&area=K00

>>がん患者が政策に積極参画 全国TV会議で(47NEWS、11月8日)
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009110801000420.html

>>医療再生2案を縮小 広島県が計画再提出(中国新聞、11月7日)
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An200911070329.html

>>大阪府が地域医療再生計画を厚労省へ提出(産経新聞、11月6日)
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/091106/lcl0911062132008-n1.htm

>>「がん情報サービス」認知度は2割(医療介護CBニュース、11月5日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091105-00000007-cbn-soci

>>がん対策へ条例も/秋田(朝日新聞、11月2日)
http://mytown.asahi.com/akita/news.php?k_id=05000000911020002


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センターでは定期的にメールマ
ガジンを配信しております。
配信の停止をご希望の方は、下記事務局まで、連絡してください。
今後とも当機構の活動へのご支援を何とぞよろしくお願い申し上げます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
がん政策レター 2009年11月17日号(第4号)

発行所	:日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター
発行人	:埴岡 健一
編集長	:湯澤 敦子 グレイス

住所	:〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町2-5-3
Tel	:03-5614-7796
Fax	:03-5614-7795
E-mail:gan_newsletter@healthpolicy-institute.org
Web	:http://ganseisaku.net/
	 http://www.shimin-iryou.org/

Copyright(c) 2009 日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●がん政策レターを購読ご希望の方は下記アドレスに連絡ください。
gan_newsletter@healthpolicy-institute.org
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
			

※バックナンバーは発行当時のものを掲載しております。リンク先などが変更になった場合は、該当記事などが表示されないことがありますのであらかじめお断りいたします。

バックナンバー

このページの先頭へ戻る