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[がん政策レター 2011/12/27(第59号)]がん政策情報センターの3年間を振り返る

配信日付:2011年12月27日

━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2011/12/27(第59号)
■□   がん政策レター   □■  日本医療政策機構 市民医療協議会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ がん政策情報センター

がん政策レターでは、各地の「がん患者アドボケート」による活動やがん対策
の好事例を紹介し、がん医療の“均てん化”を目指します。

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東日本大震災により被災された皆さまには心よりお見舞いを申し上げます。
皆さまの安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

[1] センター長コラム
[2] がん対策レポート
[3] インフォメーション
[4] がん対策トピックス
[5] がん対策ニュース


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[1] センター長コラム

●がん政策情報センターの3年間を振り返る

 実は、がん政策情報センターは本年末で大きな節目を迎えます。2009年1月から11年12
月末までの第1期が終了するのです。12年1月から3月を準備期間とし、4月から第2期を開
始いたします。ここで、これまでの3年間を軽く振り返っておきたいと思います。

 がん政策情報センターは、患者さんの声を受け議員立法によって制定された「がん対策
基本法」が07年4月に施行され、6月には「がん対策推進基本計画」が策定されたという環
境の中で準備を進め、09年に本格スタートしました。ミッションは、「患者・市民が医療
政策決定プロセスを主導することにより、最上の医療を社会全般に実現する」、を掲げま
した。患者の立場のアドボケート(政策提言活動をする人)がますます大きな役割を果た
そうとしているとき、患者アドボケートを支援するのが私たちの役目と考えました。

 活動としては主に(1)情報収集・情報提供(2)患者アドボケート支援・ネットワーキ
ング支援--を行ってきました。地域で患者・市民が中心となって進めるプロジェクトと
の協働活動も実施しました。

 一つ目の柱の「情報収集・情報提供」としては、例えばこのメールマガジンは09年10
月から2週間に1回ずつ発行し、今回で第59号になりました。みなさまのアドボカシー活動
に活用できる情報を提供できればと、多くの情報を集めてウェブサイトに掲載しました。
がんに関する地域格差のデータは約1300件。大きな格差の存在を知ったうえで、均てん化
(あらゆる地域で等しく質の高い状態が確保されていること)に取り組めるヒントも含
まれているでしょう。また、みなさんの活動の成果でもある、がん対策推進条例の一覧と
条文や、都道府県別のがん対策予算の詳細も、載せました。好事例が共有されることで、
みなさんの取り組み目標設定の参考となればとの思いです。

 多くの方々のご協力を得て、アンケートや調査も実施しました。これも、アドボカシー
活動の説得力や訴求力を増すことにお役に立てれば、との趣旨からです。「がん患者意識
調査2009」では1618人、「がん患者意識調査2010」では1446人の声が集まりました。2010
年には、がん診療連携拠点病院に入院・通院中の患者さん2273人からご回答をいただき、
「あなたの思いを聞かせてください! がん対策に関するアンケート調査」の報告書をま
とめました(厚労省委託事業)。これらの調査からは、患者さんの痛みや悩みが浮き彫り
になってきます。11年9月には「がん対策アドボカシー・アンケート」を行い、アドボカ
シー活動そのものに対する意識を聞きました。患者アドボケートに関する社会の認知が広
がり、期待も大きいことが明らかになりました。

 こうした情報収集・提供活動のひとつの“集大成”として、このほど「がん対策白書2011
~アドボカシーに使える情報集~」を取りまとめました。アドボケートが自分の地域のが
ん対策の現況を速やかに把握し、提言すべき内容をすぐに抽出するためのツールになれば
と、「都道府県別がん対策カルテ」という試みも始めました。

 二つ目の「患者アドボケート支援・ネットワーキング支援」については、「アドボカシー
ワークブック」の発行、「がん政策サミット」の開催、「患者アドボケートメーリングリ
スト」の運営、などがあります。「アドボカシーワークブック」は、アドボカシー活動を
している方々の経験やノウハウを共有する一助になればと作りました。このたび増補改訂
の作業が完了いたしました。ツールキット編も付けて、年明けに発行する予定です。

 「がん政策サミット」は、がん対策を考えるリーダーたちのまさにサミットとなる会議
として企画し、5回開催いたしました。2011年7月の開催時は、全国から患者アドボケート
70人、国会議員および秘書8人、県会議員25人、道府県庁がん対策担当者21人、がん拠点
病院の医療提供者10人らが集い、がん対策に関する情報交換、意見交換、ディスカッショ
ンを行いました。患者・現場・地域の問題意識と、国や都道府県の政策立案の全体像が、
ひとつの場で相互に語れる舞台となっています。がん政策サミットに参加した患者関係者
らは「患者アドボケートメーリングリスト」で日々、知恵の交換を行っています。

 こうした活動の記録はがん政策情報センターのウェブサイトに詳しく掲載しています。
これを機会に、もう一度ご自分に有益な情報がないか、全体をご覧になっていただければ
幸いです。

 この3年間、患者アドボカシーは高まってきました。がん政策情報センターのスタッフ
一同も、それを近くで目撃し、感動を覚えることができました。まず、確実に提言活動を
する人が増えてきたと感じます。アドボケート仲間のネットワークも、広がっているのを
実感します。各地のアドボケートが協調して活動をしたり、ある地域のアドボケートが別
の地域を訪問して協働活動や支援をする事例も、耳にするようになりました。情報の活用
についても、提案やイベントでの発表の際にデータなどの活用が進んできており、ご自身
の地域でアンケート調査を実施してそれを地域や国の政策提言に活用することも出てきて
いるようです。好事例の共有が進み、アドボケートネットワークの上で、別の地域に広が
っていくケースもあります。患者・議員・行政・医療提供者・民間・メディアをまとめた
“六位一体”という言葉と概念が広く共有され、こうした協働モデルでの活動が広がって
います。

 私たちは、みなさんのこうした活動に学び、今後とも、みなさんの活動に少しでも側面支
援ができればと考えるに至りました。種々の調査結果を見ても、がん患者さんの悩みはま
だまだ解決されていませんし、がん対策についても多数の課題が残っているとされます。
ちょうど、国のがん対策においても、12年度から第2期がん対策推進基本計画となり、再
スタートが切られます。がん政策情報センタープロジェクトの継続を望む声もたくさんい
ただきました。その声に応えるべく複数の企業がご理解・ご支援をくださり、第2期プロジ
ェクトの継続ができることとなりました。12年1月から3月を準備期間とし、4月から開始
いたします。なお、4月までの間も、このメールマガジンは切れ目なく発行いたしますし、
ウェブサイトもこれまで同様に閲覧いただけます。

 この場を借りて、第1期プロジェクトにご参加されたみなさま、ご協力・ご支援をいただ
いた方々に心よりお礼を申し上げます。そして、これからも共に歩んでいければと思いま
す。今後とも変わらぬご支援・ご指導をお願いいたします。
(センター長 埴岡 健一)

参考サイト

>>がん政策情報センター
http://ganseisaku.net/


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[2] がん対策レポート

●「次期基本計画の骨子」策定へ議論大詰め

 次期がん対策推進基本計画は、2012年度から5年間のわが国のがん対策を左右する重要
な計画です。12月12日、厚生労働省内で開かれた第29回がん対策推進協議会では、その計
画の全体構成と骨子を年内に決定すべく、待ったなしの議論が行われました。

>>第29回がん対策推進協議会レポート
http://ganseisaku.net/practices/reports/domestic/gan_kyougikai/29.html

>>第29回がん対策推進協議会資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001xsv8.html
>>過去のがん対策推進協議会レポート一覧
http://ganseisaku.net/practices/reports/domestic/gan_kyougikai/


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[3] インフォメーション

●「がん対策白書~アドボカシーに使える情報集~」公開

 「がん対策白書~アドボカシーに使える情報集~」は、がん患者・家族の声から都道府
県ごとのがん死亡率やがん対策に取り組む体制についてのデータまで、がん対策に関連す
るさまざまな情報を集約したものです。都道府県のがん対策について考える際に参考にし
ていただける「情報集」になることを目指しています。

 本書を手に取った皆さまにご活用いただき、がん患者アドボカシーをはじめとするさま
ざまな活動が活発化して成果を生み、すべての患者さんが納得してより良い医療を受けら
れる社会が実現することが、最終的なゴールです。

 皆さまのアドボカシー活動に、ぜひご活用ください。

>>がん対策白書 2011~アドボカシーに使える情報集~
http://ganseisaku.net/practices/whitepaper/databook.html


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[4] がん対策トピックス

>>がん情報サービス〔12月16日更新〕
http://ganjoho.jp/public/index.html


>>広島がんネット〔12月22日更新、広島県〕
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/gan-net/index.html

>>北海道のがん対策情報〔12月21日更新、北海道〕
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/kak/gantaisakujyouhou.htm

>>しまねのがん対策〔12月21日更新、島根県〕
http://www.shimane-gan.jp/index.html

>>がん検診を受けましょう!!〔12月20日更新、兵庫県〕
http://web.pref.hyogo.lg.jp/hw12/hw12_000000101.html

>>がん対策〔12月20日更新、神奈川県〕
http://www.pref.kanagawa.jp/life/2/6/32/

>>がん・生活習慣病対策課〔12月19日更新、青森県〕
http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kenko/ganseikatsu/index.html

>>みやざきのがん情報〔12月16日更新、宮崎県〕
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/fukushi/kenko/cancer/index.html

>>岐阜県のがん対策 〔12月15日更新、岐阜県〕
http://www.pref.gifu.lg.jp/kenko-fukushi/kenko-iryo/kenko/gantaisaku/

>>「在宅ホスピスを語る会in小郡」の開催について〔12月15日更新、福岡県〕
http://www.pref.fukuoka.lg.jp/b02/zaitakushiminkouza.html

>>山梨のがん情報〔12月14日更新、神奈川県〕
http://www.pref.yamanashi.jp/kenko-zsn/seizinhoken/ganjyouhou.html

>>がんに関する医療〔12月13日更新、愛媛県〕
http://www.pref.ehime.jp/category_index17.html


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[5] がん対策ニュース

>>財源配分、12年度も救急・産科などに重点-医科は1.55%アップ[12月22日、CBニュース]
http://news.cabrain.net/article/newsId/36266.html

>>がん治療の最新装置を決定 神奈川県立がんセンター[12月21日、産経新聞]
http://sankei.jp.msn.com/region/news/111221/kng11122122020003-n1.htm

>>神戸に小児がん病院を 矢田市長、国などに要望[12月21日、神戸新聞]
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004696510.shtml

>>広島市議の喫煙「聖域」堅持[12月21日、中国新聞]
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201112210028.html

>>子宮頸がんなど3ワクチンの助成、来年度も継続へ[12月20日、朝日新聞]
http://www.asahi.com/politics/update/1220/TKY201112200501.html


※がん対策関連のニュースは下記にまとめて掲載しております。
http://ganseisaku.net/newsclip/


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日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センターでは定期的にメール
マガジンを配信しております。
配信の停止をご希望の方は、下記事務局まで、連絡してください。
今後とも当機構の活動へのご支援を何とぞよろしくお願い申し上げます。

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がん政策レター 2011/12/27(第59号)

発行所	   :日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター
発行人/編集長:埴岡 健一

住所	   :〒102-0083 東京都千代田区麹町2-10-10-101
Tel	   :03-3222-6532
Fax	   :03-3222-6535
E-mail	   :gan_newsletter@hgpi.org
Web	   :http://ganseisaku.net/
	    http://www.shimin-iryou.org/

Copyright(c) 2011 日本医療政策機構 市民医療協議会 がん政策情報センター
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●がん政策レターのバックナンバーは下記URLよりご覧ください。
http://ganseisaku.net/impact/mailmagazine/gan_/

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※12月22日に発生した誤送信メールについて、重ねてお詫び申し上げます。
			

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